デザイナーとして働いていると、よく聞く言葉があります。
「センスがなくてもできる仕事だよ」
「努力でカバーできるから大丈夫」
そう言われるたびに、少し安心する反面、
どこか違和感もありました。
わたしは正直、センスは必要だと思っています。
それがすべてではないけれど、
“向き・不向き”を分けるひとつの要素ではあると思うんです。
■ 「センスはいらない」と言えるのは、センスがある人
多くの記事で「センスは必要ない」と書かれています。
でも、それを書いている人は、たぶん“もともとセンスがある人”です。
本人にとっては当たり前のことでも、
感覚的にわからない人にとっては、とても難しい。
たとえば、同じ配色を見ても、
「なんかちょっと浮いてる」と気づく人もいれば、
「どこが悪いのかわからない」と感じる人もいる。
その“違和感に気づけるかどうか”は、
努力だけでは埋めにくい部分だと思います。
■ わたしの考える「センス=向いている」
センスって、生まれつきの才能というより、
「ものの見方」「バランス感覚」「感情の動きに敏感であること」
そんな感覚の総称だと思います。
それが自然とある人は、デザインをしていて苦にならない。
むしろ「もっと良くしたい」「これ、かわいい」とワクワクできる。
そういう人にとって、デザインは“しっくりくる仕事”なんですよね。
だから、わたしは センス=向いている だと思っています。
■ 知識でカバーできる部分も、もちろんある
センスがないと感じても、
配色・余白・文字組みなどの基本を知ることで、
ある程度は整ったデザインに近づけます。
知識は、確実に助けになります。
でも、知識を吸収したうえで「もっと良くしたい」と思える人は、
やっぱり“センスが育つ人”なんですよね。
つまり、知識だけでデザインができるようになるというよりも、
「感覚を育てるための土台」が知識なんだと思います。
■ 向いていない人がいるのも事実
正直に言えば、デザインに向いていない人もいると思います。
でも、それは“ダメ”という意味ではありません。
デザインがしっくりこない人は、
別のところで輝けるタイプ。
たとえば、構成や文章が得意な人、
クライアントと話すのが上手な人、
全体をまとめるのが得意な人。
「デザインをやること」だけが正解じゃない。
自分が自然と続けられる場所を見つけることが大切なんだと思います。
■ センスがある人は、楽しんでいる
センスがある人って、
「どうすればもっと良くなるかな?」と考えるのが好き。
仕事というより、パズルを解いているような感覚で楽しんでいる。
それは、生まれ持った才能というより、
“楽しいと思える感覚”なんだと思います。
楽しめるからこそ、観察して、学んで、自然にセンスが育つ。
だから結局、センスって「好き」とつながっている気がします。
■ おわりに|センスは、向いている証拠
センスがあるかないかは、
ただの“優劣”ではなく、“向いているかどうか”のサイン。
センスがある人は、その世界が心地いい人。
センスがないと感じる人は、
もしかしたら別の世界が向いているのかもしれない。
努力は大切。知識も大切。
でも、「しっくりくる感覚」こそが、続ける力になる。
だから、わたしはやっぱり言いたいです。
デザイナーにセンスは必要。
センス=向いている。
そして――
まずは自分が何が好きなのか、何が得意なのかを見極めることが大切だと思います。
デザインが好き、創作が得意という方は、
きっとその時点で“向いている”人だと思います。


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